ボリンジャーバンド分析

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)は、1980年頃にアメリカの投資家ジョン・A・ボリンジャーにより、生み出された分析手法です。
ボリンジャーバンドは移動平均線を中心に、価格変動の可能性がある範囲を統計学の
「標準偏差」を用いて求め、帯状のバンドラインで表示する指標です。
価格の変動範囲には、σ[シグマ]単位を使い、今の価格が確立的に何%の部分に
属しているかを示します。
》±1σに収まる確率  68.26%
》±2σに収まる確率  95.44%
》±3σに収まる確率  99.73%

シグマ設定

価格が±2σより外側にある場合、4.56%の確立ゾーンに属しているとの認識になります。

ボリンジャーバンドの見方

ボリンジャーバンド活用1

上の図の通り、ボリンジャーバンドからは次の相場状況を把握出来ます。
1.レンジ相場からトレンド相場の変わる初動を見つける
2.相場の勢い[注文の殺到具合]を見る
3.トレンド相場終了の兆しを見つける
4.レンジ相場の反発エリアを見つける

※FXのボリンジャーバンドでは、±2σに収まる確率が95.44%なので「価格が±2σ
を超えたらトレンド方向の逆の方向にポジションを持つ」という紹介をしているところが
ありますが、それは正しくありません。さきのチャートを見て頂ければわかると思いますが、
トレンド相場になると±2σを超える状態が長く続く事はよくあります。

トレンド相場で2σラインに沿って価格帯が動く状態は「バンドウォーク」と呼ばれています。

つまり、
》トレンド相場の初期段階では、±2σのトレンド方向に順張り
 (1σや中心線に近づいた所が、押し目買いや戻り売りのエリア)

 [ジョン・ボリンジャー氏も書籍で同様の使用方法を推奨されています]
》レンジ相場の上限・下限エリアでは、±2σの逆方向に順張り
が有効な手法になります。

ボリンジャーバンドの特徴

ボリンジャーバンド活用2

ボリンジャーバンドはトレンド相場からレンジ相場になると収縮します。
逆にレンジ相場からトレンド相場になると一気に拡大します。
ボリンジャーバンドは価格に沿いながら収縮と拡大を繰り返します。

エクスパンションの特徴

ボリンジャーバンドはレンジ相場からトレンド相場になると一気に拡大します。
特に1σを超えたところから一気に突き抜けてきます。
この状態を「エクスパンション」といいます。
エクスパンションはボラティリティーが高く・相場が動いている状況です。

ボリンジャーバンド活用3

バンド拡張期
エクスパンションではトレンドの初動の時点で逆方向にバンドが大きく開きます。
但し、いったんバンドが開いても、中央の移動平均線が横向きや開いた方向と逆向きの場合
は開き切らず、レンジ相場に戻ることがあります。
ボリンジャーバンドのダマシで、ヘッドフェイクやボトムフェイクとも言われています。
上下に強いサポートラインやレジスタンスラインがある時に発生しやすくなります。

また、ローソク足と逆方向の2σバンドが広がらない時も注意が必要です。
トレンドが発生する時は、上下両方に大きく広がります。

ボリンジャーバンド活用5

バンド拡張の勢いが止まりつつある時
ボリンジャーバンドの拡張スピードにローソク足が追いつかず、拡張の角度が
なくなってきた時は、トレンドの終了が近い事を示唆しています。
やがて、バンドは収縮に向かいます。
(バンド上下のサポートラインやレジスタンスラインと関連があります)

トレンドが継続する時の確認点は次のとおりです。
》1.中央の移動平均線の傾きがトレンドと同じ方向を向いている事
》2.ローソク足の方向の先にあるバンドが閉まってきていない事
※1.2.いずれかを満たさなくなると、やがてトレンドは終了します。

スクイーズの特徴

ボリンジャーバンド活用4

ボリンジャーバンドは、トレンド相場からレンジ相場に向けて収縮していきます。
この状態を「スクイーズ」といいます。
スクイーズはボラティリティーが低く・相場が動いていない状況です。
スクイーズには次の特徴があります

》1.バンドの上下幅が徐々に小さくなってくる
》2.ローソク足が中央に移動平均線に近づいている
   又は、中央線を越えて逆側のバンドに接近している
  (ローソク足が1σを割り込むと方向性がなくなる傾向にあります)
》3.中央の移動平均線の角度がなくなり横向き近くなっている
》4.ボリンジャーバンドのダマシ、ヘッドフェイクやボトムフェイクが
   発生しやすくなる

スクイーズは、相場参加者がどちらの方向に進むか迷っている状態です。
進む方向が決まると、再度、拡張を開始します。

ボリンジャーバンドとオシレータ

ボリンジャーバンドとオシレータ

ボリンジャーバンドは、オシレーター系指標と組合せて使うと精度が上がります。
特に同期間のMACDやRSIとの併用は、トレンド継続が分かりやすくなります。
上記のチャートですと、MACDが上がっている場合は、トレンドは継続してますが、
MACDが上がらないと、トレンドは上がっていましたが、その後下降に転じました。

ボリンジャーバンドのパラメータ

ボリンジャーバンドのパラメータ

ボリンジャーバンドをメタトレーダー等で表示させると、以下のパラメータを指定できます。

期間:中央の移動平均線の計算期間を指定します。

例えば、15分足チャートで20期間の移動平均線なら20を指定します。
マルチタイムフレーム分析をする場合は、
同15分足で1時間足を追加する場合は、1時間÷15分×20コマ=80
2時間足の場合は、その倍の160
を指定したボリンジャーバンドを追加すると、
15分足チャートに1時間足と2時間足ボリンジャーバンドを同時表示する事が出来ます。

偏差:標準偏差を指定します。
1σの時は1.0を、2σの時は2.0を指定します。

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【テクニカル分析・目次】
》》1.移動平均線分析
》》2.ボリンジャーバンド分析
》》3.MACD分析
》》4.RSI分析
》》5.ストキャスティクス分析
》》6.マルチタイムフレーム分析
》》7.マルチタイムフレーム分析(上昇トレンドと下降トレンド)
》》8.FX攻略のエントリーポイント一覧
》》9.チャート晩・FX攻略のエントリーポイント一覧


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